今回は人生100年時代のライフプランについてお話ししたいと思います。
2024年7月に厚生労働省が発表した日本の平均寿命は男性が81.09年、女性が87.14年。さらに伸びつつあるとされていますので、誰もが人生100年は当たり前と考える日が訪れようとしています。長く生きることを前提に人生の計画を立てることが求められる時代となりました。
長生きのリスクを考える
一方で「自立した生活ができる期間」である健康寿命は、2022年のデータによれば、男性が72.6歳、女性が75.5歳で、平均寿命とは男性で9年、女性で15年の差があります。看護や介護が必要なこの期間をどう迎えるかを考え準備することが大切です。
また、医学と科学技術の進歩、公衆衛生の向上に加え、生活習慣の改善など個人の日々の努力によって健康な期間を長く維持できるようになるかもしれません。未来の社会では高年齢者が今よりもっと生き生きとアクティブな暮らしを送っていることも予測されます。
いずれにしても、定年退職後、残りの余生を年金で過ごすという過去のロールモデルは、今後のお手本にならなくなる可能性があります。実際にお金がどれほど不足するのかは、家庭の事情によって全く違ったものになりますので、わが家はどうなのかを知ることも必要になるでしょう。
生活と仕事のバランスを考える
2021年4月に施行された改正高年齢者雇用安定法では、企業に対し70歳までの就業確保を努力義務として課すことが決まりました。70歳までの雇用を希望する人、今までとは働き方を変えて働き続ける人、新たなスキルを身につけて新しい環境で働く人もいるでしょう。スキル取得のために学びの時間が必要になる人もいるかもしれません。
人生100年時代の自分と家族の生き方を想像する
ライフプランで一番重要なことは、これからの人生について考えることです。どんな人生を送りたいのかを想像してみること、今後何をしたいのか、そのライフイベントはいつ行われるのか、予算はいくら必要なのか、できるだけ具体的に考えてみることです。紙などに書き出して共有すれば家族が味方になってくれますし、新たな気づきや発見もあります。併せて働き方や働くことによる家計への効果についても考えてみるとさらに良いと思います。